◆【ドラマ:斉藤さん2を見て】昔と現代の「いじめ」は全く違う。「根性論は通用しない」。いじめ遊びの最終目標は、標的の子を「不登校」にさせること。
消費税増税の為に、60人の【有識者】が集って意見を述べておられるようなので、それ等を書こうと思いましたが、次回に回します。
いささか【出来レース】とも思えるような、60人の有識者さん達だけの意見だけでは、かなり無理があると思いますけどね。
私が知っている【消費増税はしてはいけない】と言っている経済学者やジャーナリストは皆無ですし、大きく偏っていまね。
結果が見えているような有識者会議です。
■先週、〔斉藤さん2〕というドラマを観ました。今回は【いじめ問題】でした。
私は2000年より13年間、いじめと関わって来た者でして、いろんな疑問点が出て来ました。
ひょっとしたら原作者は女性ではないか?と思い、検索して見ましたら「○○ゆうあ」さんで、よく解りませんが、限りなく女性に近く思えます。
詳しく探して確認する気も無いので、ごめんなさい。
ドラマですので結果オーライにはなりましたが、原作者様には申し訳ありませんが、もう少し【いじめ現場の実態と対処】を知って頂きたくあります。
■現在の「いじめ」には、【いじめの四重構造】というものがあります。下記の相関図は、私が作ったものです。
■〔斉藤さん2〕では・・
①被害者:斉藤(じゅんいち)
②加害主犯(積極的にいじめをする者):玉井(やまと)
③加害主犯の積極的補佐(主犯の取り巻き達、はやしたて面白がる者):山内(たくみ)他、男子児童全員。
④加害主犯の消極的補佐(見て見ぬ振りをする子達):立花(ちか)、はりま(まゆ)他、女子児童全員。
ここまでが、いわゆる、【いじめの四重構造】に入ります。 ドラマにあったように、殆どの場合は1対多数です。
ここまで来たら、①の被害者から見たら、②③④の全員が加害者のように感じてしまいます。
そして、
⑤担任教師(小杉先生)、校長先生も、【いじめ問題の関係者】でもあります。
ほんとうは、【いじめの早期解決は】、この先生方に力さえあれば、短期間で、早い場合は、即日~3日で解決致します。
いじめが社会問題化になってしまったのも、⑤の【教師の力】が落ちているからとも言えるでしょう。
■現在の「いじめ」と向き合う時、【絶対にやってはならない事】があります。
例えばドラマで言えば・・
①小杉先生が、「いじめ」を認識していながらも、積極的に解決しようとせずに、【子供達を見守っていました】
この【子供達を見守る】という言葉は美しい響きですが、実際の現場に於いては【いじめの放置・放任】と変わりません。
(酷い先生の場合【いじめの容認】をして、自ら加害者側に立つ先生も居ます)
小杉先生の、クラスの男子達からひとりぼっちにされている被害者の子に、加害者達と交換条件的な「一緒に遊んでやれ」も、いけません。
先生に言われた子供達は、その通りにしますが、やる事は【いじめ遊び】になりがちですし、ドラマでもそうなっていました。
まずここで、【先生の対処】が間違っています。
先生は「一緒に遊んでやれ」では無く、子供達の遊び時間を割いてでも、
「この中には、いじめられている子、いじめをしている者達が居る」
「いじめている者は、手を挙げろ!前に出ろ!」のような対処をしなければいけません。
子供達に【善悪】を、ハッキリと伝える事からです。
要するに、小杉先生が単にだらしなかっただけです。「いじめの本質・対処」を知らない先生像の見本のようです。
新任先生ですから無理はない・・とは、言わせませんよ。
「不適格教師」とまでは言いませんが、もっともっと「社会勉強」をも、されるべき人です。
②次には、ドラマの主人公の斉藤さんにも問題があります。小杉先生と同じく【子供達を見守る姿勢】です。
いじめられた子(じゅんいち)が、泣きながら母親に訴えた事は、素晴らしい事です。
大抵の子供は、【不登校寸前】になるまで我慢をしていますのでね。
もっともドラマでも、「学校へ行きたくない」と漏らしていましたので、実際の現場では相当に心を蝕まれて、【いじめの最終段階】に入っています。
そんな時点では、殆どの子供達は【加害者達と向き合う気力もありません】。エネルギーがカラッポ状態です。
すでに「不登校」が始まっていても、心の病に陥って病院通いになっていても、おかしくないのですよ。
だけども、ドラマでは、この両者が対決していました。 これは、やってはいけない【とんでもない事です!】
もちろん、【いじめに負けない、いじめと戦う強い意志】は大切ですよ。
しかしながら(ドラマの時間の関係かも知れませんが)、心の弱り切った子供に対しては早すぎますし、【決闘】のような事は断じていけません。
【話し合い】は、子供の気持ちの整理が付いてからです。
また、その【子供同士の話し合い】の様子を見ている【だけ】の斉藤さん達が居ましたが、これは【昔のいじめの対処法】です。
そうした「根性論」は、現代のいじめには通用しないのですよ。
■そもそも現代のいじめをする子供達の目標は、【不登校にさせる:不登校ゲーム】ですのでね。
勝っても負けても、必ず【報復】が待っています。いじめを受けている子供達は、この【報復】を怖れて居るのですよ。
解りやすく言えば、「(暴)と戦え」と言って居るようなものですよ。
なので、このような事は絶対にさせてはいけません。
悪い方向へ向かえば、それこそ「誰も解ってくれない」と人間不信に陥り、自殺して世間に訴えようとする子も出て来ます。
とにかく、被害者の子供一人で、加害者達と向き合わせる親の姿勢は、間違っていますので、それだけは絶対に為されないように。
今は「子供の喧嘩に、親が、積極的に出る」時代なのですよ。
③特にドラマのように、加害者が【相手に石を投げる】場面を見て、黙って見ていてはダメです。明らかに間違っています。
その現場を我慢して見ているのでは無く、【積極的に親が出て行く】べきです。
殴り・殴られの喧嘩になっても【制止すらしない親では、いけません】よ。昔のような「喧嘩の限度を知っている子供達は、居ませんからね」
■ちなみに私の知人には、中2の子供さんがいじめを受けて、クラスの同級生達に抱え上げられて、3階の窓から落とされそうになっていました。
たまたまそこへ母親が通りかかり、【アンタ等!何やってるの!】と制止致しました。
母親が、「どうして、こんな酷いことするのよ!」叱ると・・
いじめ加害者達は口を揃えて、【(3階から)落としたら、死ぬかどうか、試してみたかっただけだよ】と言います。
母親は、【じゃあ、アンタ達が自分で試しなさいよ。なんなら、おばさんが手伝ってあげようか?】と言うと、全員が泣き出したようです。
ほんの数秒。ほんの2~3秒、母親が制止するのが遅かったら、子供さんは3階から地面に落とされていた処でした。
窓から逆さにされた子供さんの目には、【地面が見えていた】そうです。
これは、すでに「いじめを超えた、殺人未遂という犯罪行為」です。それを普通の中学生達がしています。
その後の学校の処遇は、ここに延べるまでもありません。いわゆる【保身に走る学校】でしたので、なんとかして、うやむやにしようとしていました。
金品まで取られていますので、本来は【大津いじめ】より大きな事件ですが、母親の早期発見が功を奏し、子供さんは死なずに済みました。
いじめられている子供達の生死を分けるものは、【いじめの早期発見】です。
■ドラマでは、後から「あの現場を見ていたのよ」と言って、加害者を黙らせますが、本当は、その前に喧嘩の制止をさせるべきでした。
加害主犯の玉井(やまと)が、被害者に向かって【石を投げる状態】は、すでに【いじめの末期】状態です。
だけども、山内さんが何度も出て行って止めさせようとしても、斉藤さんは「ダメ!ダメ!」と、【子供達同士の事だから】と、制止します。
これは、斉藤さんが間違っています。 山内さんが取ろうとした行動が、今のいじめに対して取る行動です。
もう一度言いますが、今のいじめには【積極的に親が出る】事だと、知って置いて下さいね。
昔風の【根性論】では、現代のいじめには効き目はありません。
子供達は【他人に見付からない所で、報復する】だけです。それほど現代のいじめは悪質です。
根底に【善悪観】が欠けているからです。
④また、今の学校の先生達教員は、苦情を言う親に対して「モンスター・ペアレンツ対処法」で、向き合う先生方が多いです。
だけども、理不尽な要求をする「モンスター・ペアレンツ」と、正当な要望をする「いじめ被害者」を、一緒くたにするのは、大間違いです。
学校の先生達教員には、【その苦情の正当性を見抜く力が求められます】が、殆どの場合、今の現状では無理です。
このドラマでの、校長も担任もそうでした。
■私自身、学校へ出向いても、「どう(解決)したら良いのか、教えて欲しい」と校長先生に言われた事が、3校あります。
全部とは言いませんが、多くの学校の先生達は、【いじめ対処法】を知らないのですよ。
ですから、学校教員への「いじめ学習教育」が必要です。
安倍総理の肝煎りの「いじめ防止法」が出来ましたが、まだまだ、あの程度の内容では、【いじめ解決には、ほど遠いですよ!】
もっと現場を見て、知って、法制化して下さいね!
教職員に甘い法律をいくら作っても、いじめは無くなりませんよ。
その事に付いては、別の機会に語ります。
■また、ドラマのように、【加害者が被害者の振りをして来る】事も、よくある話です。
そういう場合の殆どは、【親の力が強い立場の親子】の場合が多いです。そして、いわゆる「分からず屋さん達」ですね。
■現代のいじめの主犯格は、昔のような「悪ガキ」ではありません。
多くは、先生に信任の厚い子供達が、いじめの主犯です。
児童・生徒会長、学級委員長、運動部のレギュラー等です。
また、前述のように親が権力者の子供の場合も少なくありません。
私が関わった中でも、主犯が、市長の親戚、議員、医者、教員・教育委員会、土地地主、PTA会長、町内会長、等々の子供達が多かったですよ。
■とにかく現代のいじめている子供達の目標は【不登校にさせる:不登校ゲーム】だと、知って置いて下さいね。
いじめている子供達は、不登校になった子に対して、何等の罪悪感も持っていませんから・・
単純に、【学校へ来なくても、塾で勉強しているからいい】と思っています。
子供達にとっての今の学校は【勉強する所では無く、遊ぶ所】なのですよ。勉強は塾でやるのが当り前のように思っています。
■ですから、本格的に、根底から、【塾に頼らない公教育】として、質を上げなければなりません。
一昨日の祭りには、〔いじめから子供を守ろうNW〕の井澤代表に来て頂きましたが、子供達に「九九は出来ますか?」と聞かれていました。
◆いじめから子供を守ろうネットワーク代表 井澤一明のブログ■in 山口
驚くことに、首を横に振る子もチラホラ居たのですよ!
私達団塊の世代は、小学2年で九九は全部憶えさせられて居ましたけどね。
今のインドでは、2ケタ暗算が普通です。
17×96って、すぐには答えられませんが、日本でもソロバンをしていた人は簡単に答えていましたよ。
電卓という便利なものが出来たので、子供達の基礎の基礎が疎かになっています。
これは、ハッキリ言って、学校教育の怠慢です。もちろん家庭での練習も大切ですが、基本は学校にあります。
学校は【遊ぶ所では無い】事を、教員達自らの力で取戻さないと、日本の子供の習熟度は、目に見えた形では上がらないでしょう。
■いろんな教員・役員から聞く言葉は、「いじめの原因は家庭にある」です。
違います。原因は学校現場にあります。
もちろん、家庭での親自身の躾が為されていないので、その子供達がいじめに走る事は多いです。
だけども、【その親を再教育する】ことは無理ですので、今の子供達をそうした親にさせない為にも、どうしても学校現場の教育向上が必須です。
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